RPA導入・活用事例15選!  ECモールから受注データや在庫データのダウンロード業務を自動化

2024.12.26

単純作業を自動化できるRPAツール。ミス防止や業務スピード向上の効果がありますが、コストを抑えて導入したいなら無料版を検討するのも一手です。
この記事では、RPA(Robotic Process Automation)を活用して効率化した事例 15選と業務改善プロジェクトをご紹介します。

※RPAの概要についてはこちらの記事をご覧ください。

RPA導入・活用事例1 受注データと在庫データの管理作業を自動化

業種:小売業/部門:営業部門
ファッション通販サイトから、毎朝、受注データと在庫データをダウンロードする作業が課題に。特に、ECサイトは土日に商品の動きが多いため、月曜日の朝はあわただしく、売り上げの確認もしたいが、打ち合せ などが入り対応できない、ということもありました。

そこでECモールからの受注データや在庫データのダウンロード業務を、365日/朝8時に稼働するようRPAで自動化。土日も含めて着実に業務をこなせるのは自動化のメリットです 。さらに、ダウンロードしたデータを、在庫分析クラウドサービスの「FULL KAITEN」にアップロードする業務の自動化も行いました。

RPAで自動化したこれらの業務一つひとつは小さなものですが、属人化を排除でき、時間に追われるなどストレスも軽減したことから他の業務でもRPAの 活用を推進していこうと計画されています。

RPA導入・活用事例2 Web受注処理(WebEDI)業務を自動化

業種:卸売業/部門:情報システム部門
数年前からWebを利用して取引先から発注が来るケースが増加し、複数のサイトから受注データをダウンロードして、納品作業を進めていくことに限界を迎えました 。受注の締め時間が遅くなると、出荷も遅くなり、商品を届ける営業マンの営業活動にも影響が出ていました。

RPA導入前に使用していたツールは手作業でやっていた受注データダウンロード業務は対応するWebEDIは4つ(インフォマート社のBtoBプラットフォーム、飲食店向けのASPIT、ホテル業界向けのIPORTER、自社ECサイト)あり 、処理件数は440件、180分ほどにもなり、かなりの工数 がかかっていました。それをRPAで業務自動化することにより工数は1/3に削減できました。

RPA導入・活用事例3 通関依頼書の入力処理業務をAI-OCRとRPAで自動化

業種:倉庫・物流/部門:情報システム部門
荷主企業とのやり取りには、まだまだ紙やPDFを利用した業務領域が残っており、入力作業の負荷やミスの発生などの問題を抱えていました。

メールに添付された通関依頼書のPDFや、FAXで届いた通関依頼書をPDF化した後、社内システム(請求管理)へ手作業で入力。業務量は月平均800件にのぼり、このために本来の営業活動の時間が圧迫されていました。

解決策として 、AI-OCRとRPAを組み合わせた提案。通関依頼書のPDFをAI-OCRに読み込ませ、データチェック・修正・CSVデータ作成を行い、作成されたCSVをRPAが自社システムに入力し、入力結果の印刷までの一連の業務を自動化しました。

RPA導入・活用事例4 請求書データを会計システムに登録する業務をRPAで自動化

業種:環境・設備/部門:管理部門
某企業は1カ月におよそ600枚から 1,000枚を処理しなくてはならない請求書の対応を行っていました 。紙かPDFで送られてくる請求書の内容をチェックし、会計システムにデータ入力する業務負荷がかかることが課題となっていました 。

請求書を全てAI-OCRでデータ化し、そのデータをRPAで会計システムに自動登録するシナリオを開発。トラブルがある場合でも、RPAで管理者にメール通知が届くようにしてあります。このロボットは全社展開し、1か月100時間の工数削減を見込んでいます。

RPA導入・活用事例5 勤怠処理の業務をRPAで自動化

業種:環境・設備/部門:管理部門
某企業は残業が多い社員の上長に対して36協定関連の書類を添付送信する処理を、人事総務グループが毎日約1時間かけて手作業で残業時間の集計を行っていました。

一連の勤怠処理業務を全て自動化し、RPAで残業時間を集計、メールを送付することで月約30時間の削減効果を得られました。業務のミスがなくなり 当業務で固定された時間が解放されたことで、業務の幅を広げられるようになった、と評価されています。

RPA導入・活用事例6 基幹システムに連携する業務をRPAで自動化

業種:卸売業/部門:経営
一つひとつは単純な事務作業であっても、積み重なると多くの作業時間を費やしているものです。受注処理や出荷という毎日欠かせない定期的な業務をRPAで自動化し、月18時間の短縮ができた事例もあります 。

  • 送り状発行システム「iSTAR」から、出荷済み商品の送り状番号と伝票番号をダウンロードし、基幹システム「アラジンオフィス」から伝票データを呼び出します。そのデータにダウンロードした送り状番号を入力する一連の作業を自動化できました。
  • 運送会社から代引き支払情報がExcelで来ています。このExcelと基幹システムにある情報とを突合し、受領済みか、金額に相違がないかをチェックする作業をRPAで自動化しました。

RPA導入・活用事例7 ベテランに頼っていた煩雑な仕入業務をRPAで自動化

業種:製造/部門:経営
人材不足で採用や新人教育も思うように進まない中、「ロボットがルーティンワークを肩代わりする」というRPAの記事を見つけ、検討。受発注業務に使っているERPパッケージ「SMILE」に、日々生じる仕入れ先 への発注データを自動登録するというロボット1体で、事務スタッフ1人が1日の実働7時間で処理するうちの4時間分に相当する煩雑な仕入れ業務を自動化することができました。

年間稼働日は約250日で計算すると、定量効果としては「年間1,000時間相当の余力創出」を実現しています 。

RPA導入・活用事例8  FAXにつきっきりで支払明細書を送信する業務をRPAで自動化

業種:サービス/部門:経理部門
某企業は一人あたり200社から300社の仕入れ先メーカーを担当している中、支払明細書を毎月8,000件以上も送る業務はFAXで1通1通行うもので、非常に負担が大きかったと言います。

FAXで一気に送ろうとしてもメモリーがいっぱいになることにくわえて、送る作業に待ち時間もプラスされる、ストレスのある仕事です。RPAを活用して 、担当者がサーバー上のフォルダに支払明細書のPDFファイルを置くだけで、自動的にインターネットFAX会社にファイルを添付したメールが送られた後、仕入れ先へとFAXが送られる仕組みを構築。担当者のストレスが解消できたことは言うまでもありません。

RPA導入・活用事例9 取引先審査にかかる事務作業をRPAで自動化

業種:不動産・サービス/部門:経営企画部門
某企業は働き方改革や生産性向上を全社的に意識している中、RPAを活用し「ヒトとロボットが共に働く」ことを実現。無理が少ないリソース計画を立てられるようになりました。

不動産情報サイトに加盟を希望する不動産業者について、国土交通省のウェブサイトから取得した情報と照合し、宅建業免許の確認業務の一環をRPAで自動化。

これまで数人がかりで処理していた日次作業の負担が減っただけでなく、団体の一括加盟などで一度に数百件の審査が集中する際の処理スピードが大幅に改善しました。

RPA導入・活用事例10 顧客への納期回答業務をRPAで自動化

業種:製造/部門:経営企画部門
某企業は、2017年から社内の働き方改革の一環として、事務系従業員を中心に定時退社を推奨。しかし、仕事が終わらないまま退社するわけにもいかず、残業時間は思うように削減できませんでした。そこでRPAの導入を検討しました。

さまざまな業務を自動化してきましたが、特にメリットを感じたのは、顧客への納期回答ロボットです。顧客への納期回答はこれまで、基幹システムから納期回答に関するデータを抽出したうえで一覧表を作成。そこから納期回答書に転記したあと、取引先にFAX送信するという非効率な業務プロセスでした。
RPAの導入後は、基幹システムから納期データを自動収集し、営業担当者ごとにデータを切り分けて納期回答書を作成。それをPDFファイルの形で各拠点にメール送信するプロセスを自動化しました。営業担当者は、受け取ったPDFファイルにいっさい手を加えることなく、そのまま顧客にメールで納期回答が可能となったのです。この取り組みにより月間 92 時間が削減しました。

RPA導入・活用事例11 受注案件登録業務

業種:建設業/部門:管理部門
某企業は以下の受注案件の登録を以下の手順で行っていました。
・見積書・受注書を作成
・受発注管理システムに登録
・関係者にメール送信
複数のアプリ・システムを縦断しての作業のため、作業漏れや煩雑な作業で担当者の負担となっていました。一連の作業をRPAで自動化することによって、不定期に起きる 作業でも作業漏れを防ぐことができ、担当者の負担も削減することができました。

RPA導入・活用事例12 作業報告書共有業務

業種:建築業/部門:営業部門
某企業作業報告書を共有する際、以下の手順で行っていましたが、作業者の負担が増えることが可能となっていました。

・社内で作業報告をメールで送信
・帳簿システムに作業報告内容を登録
・指定の様式に書き出して、発注先に共有

そこで、RPAを導入したところ、従業員は作業報告をメールで送信するのみで、ロボットがメールの内容を、発注者用のシステムに転記するよう自動化しました。
この結果、迅速に発注者に情報共有を行うことができ、従業員の負担も軽減しました。

RPA導入・活用事例13 発注管理や在庫管理

業種:アパレル業/部門:営業部門
某企業は社内の基幹システムとショッピングモールの管理画面を直接操作し、受注データの取り込みや在庫管理を行い、ルーティン作業を自動化させています。

RPAを使用することによってテンプレートによる報告になり、受け手側が飽きてしまうことを避けるため、RPAにSkypeのアカウントを持たせ、「今日も暑いですね」というような人間のようなメッセージを加えるなどの工夫をしているようです。

RPA導入・活用事例14 入金消込処理

業種:飲食業/部門:経理部門
経理部門でよくある業務として以下の業務があります。

・ネットバンキングにログインする
・指定日時の新着の入金を確認
・メールで担当者に日時と入金額、振込元を送信
これらを手作業で行うとすると、担当者は毎日同じ作業を繰り返す必要がありますが、自動化すれば、入金がある必要な時にだけ作業することが可能になります。

ある経理部門では、上記の作業をRPAにより自動化し、1週間で100分近くの余剰時間を創出することに成功しました。

RPA導入・活用事例15 各部門の売上集計業務

業種:金融業/部門:経理部門
経理部門では、CRMなどから情報を抽出し、整理するといった単純作業を行うことも多いでしょう。ある経理部門では、Salesforceへ登録した情報をもとに

・経理処理に必要なデータをダウンロード
・ダウンロードしたファイルを指定の保存フォルダへ格納
・ファイルを開いて経理処理に必要な金額をシステムに転記し、売上を集計

というような業務を RPAの導入により自動化しました。

毎日発生していた単純作業がなくなり、担当者の精神的負担と業務時間が大幅に削減できました。また、日常作業の自動化により、他の業務への対応時間を確保できました。

業務の効率化・自動化を行う際はRPAの導入を

この記事では、RPAの業界ごとの事例と、部門ごとの事例を紹介しました 。
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