ノーコード・ローコードとは?最新の動向と活用事例

2025.3.23

近年、ノーコード(No-Code)およびローコード(Low-Code)開発が急速に普及しています。企業はデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に伴い、迅速かつ柔軟に業務アプリケーションを開発する必要があるためです 。従来のプログラミング開発には高度なスキルと時間が必要でしたが、ノーコード・ローコードの登場により、非エンジニアや少ないリソースでもアプリを作成できるようになりました。

ガートナー社 の調査によると、2025年までに企業のアプリ開発の70%がノーコード・ローコードによって行われると予測されています。特に、業務の自動化や データ管理、Webアプリ開発などにおいて、その活用が広がっています。

ノーコードとは?

ノーコードとは、プログラミングを一切使わず 、視覚的なインターフェースを使ってアプリケーションを開発できるツールのことを指します。ボタンやテキストボックスなどのコンポーネントをドラッグ&ドロップで配置し、設定を行うことでアプリを作成できます。

代表的なノーコードツールは、BubbleやAdalo、Airtable、Glideなどがあります。これらのツールを活用することで、非エンジニアでも短期間でシステムを構築できるのが特徴です。

ローコードとは?

ローコードとは、少量のプログラミングを必要とするものの、視覚的な開発環境を利用して開発効率を向上させる手法です。ノーコードと比較してカスタマイズ性が高く、開発者がコードを追加することで複雑な機能を実装できます。

代表的なローコードプラットフォームには、OutSystems、Microsoft Power Apps、Mendixなどがあります。これらは企業向けの業務システムや、大規模なアプリ開発に適しています。

ノーコードとローコードの違いとは?

項目ノーコードローコード
コーディング不要最小限のコーディングが必要
カスタマイズ性低い高い
開発スピード非常に速い速いが調整可能
主な利用者非エンジニア開発者・業務部門
用途業務アプリ、フォーム作成大規模アプリ、エンタープライズシステム

ノーコードでできること・特徴

・業務プロセスの自動化(例:Zapierを活用したワークフローの作成)
・データ管理・集計(例:Airtableを利用したデータベース構築)
・Webアプリ開発(例:BubbleでのWebサービス作成)
・モバイルアプリ開発(例:GlideやAdaloでのアプリ作成)

ローコードでできること・特徴

・企業向け業務アプリの開発(例:Power Appsでのカスタムアプリ作成)
・データの可視化と分析(例:MendixでのBIツール構築)
・既存システムとの連携(例:SAPやSalesforceとの統合)
・高度なワークフローの構築(例:OutSystemsでのプロセス管理)

ノーコードのメリットとデメリット

ノーコードのメリット

  • 開発スピードが速い
  • コスト削減が可能(エンジニアを雇う必要がない)
  • 誰でも利用可能(専門知識不要)
  • アイデアをすぐ形にできる

ノーコードのデメリット

  • カスタマイズ性が低い
  • 高度な処理や複雑なデータ処理には向かない
  • ツールごとの制約がある

ローコードのメリットとデメリット

ローコードのメリット

  • 開発スピードが速いがカスタマイズも可能
  • 大規模開発にも対応
  • 既存システムとの統合が容易
  • コードを追加して高度な処理を実現

ローコードのデメリット

  • ある程度のプログラミング知識が必要
  • ツールの導入コストがかかる場合がある
  • ノーコードより学習コストが高い

ノーコードの事例

業務の自動化

ローコードのデメリットには、プログラミング知識が一部必要で、ツールの導入コストがかかる場合があることが挙げられます。ノーコードに比べ学習コストが高いですが、Zapierを活用して業務の自動化が可能です。例えば、社内ワークフロー作成などを行う際に役立ちます。

データ管理システム

データ管理システムに、Airtableを利用して簡易データベースを作成する方法があります。Airtableは、柔軟なデータ管理と視覚的なインターフェースを兼ね備えており、非技術者でも直感的に操作できます。これにより、効率的なデータ管理が可能です。

アプリ開発

アプリ開発の分野では、Bubbleを使用してMVP(最小限の機能を持つ製品)を効率的に構築することが可能です。Bubbleはコードを書くことなくドラッグアンドドロップでアプリをデザインでき、迅速な試作と市場投入が可能です。

ローコードの事例

社内業務アプリ

Power Appsは、特に営業管理に役立つアプリを作成するのに非常に有効です。ドラッグアンドドロップ機能を活用すると、簡単にカスタムフィールドの追加やプロセスの自動化ができるため、業務効率の向上に貢献します。そのため、 営業チームは顧客情報を簡単に管理し、売上データの分析や予測を迅速に行うことが可能になります。

データ分析ツール

Mendixは、BI(ビジネスインテリジェンス)ダッシュボードの開発において強力なツールです。データの可視化と分析を行うことで、経営陣が迅速に意思決定を行えるようサポートします。Mendixは高度なカスタマイズが可能で、異なるデータソースからの情報を統合し、リアルタイムでのデータ更新も可能です。

システム統合

OutSystemsを用いたERP(企業資源計画)とCRM(顧客関係管理)の統合は、企業の運営効率を大幅に向上させます。OutSystemsは、既存システムとの連携が容易で、カスタム統合プロセスの作成をサポートします。これにより、企業は営業、財務、人事などの異なる部門間で情報を一元管理し、業務プロセスの最適化を図ることができます。

ノーコード・ローコードツールで簡単に自社ツールを導入可能

ノーコード・ローコード開発は、プログラミングのハードルを下げ、迅速にアプリを開発できる便利 なツール です。ノーコードは初心者向けで素早い開発が可能ですが、カスタマイズ性に限界があります。一方、ローコードは柔軟性が高く、エンタープライズ向けの開発にも適しています。目的や開発規模に応じて適切なツールを選び、効率的に活用することが成功の鍵となります。

どちらのツールもプログラミングのスキルがない方や、システム開発の実績がない会社でも、使いこなすことが可能です。自社内の環境に合うツールを簡単にカスタマイズして開発することを検討する企業担当者の方は、ぜひ以下のリンクよりお問い合わせください。

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